【8月27日 AFP】(更新)ニュージーランド南島クライストチャーチ(Christchurch)の裁判所は27日、昨年3月にモスク(イスラム礼拝所)2か所を連続襲撃して銃を乱射し、51人を殺害した罪などで起訴されたオーストラリア国籍のブレントン・タラント(Brenton Tarrant)被告に対し、同国初となる仮釈放なしの終身刑を言い渡した。

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 キャメロン・マンダー(Cameron Mander)裁判官は量刑言い渡しで、犯行の様子をネットで配信するなどした被告について「邪悪」で「非人間的」だと非難。「こうした残忍で悪意に満ちた行為に対し、断固として拒否する方法で対応することが裁判所の義務だ」と述べた。

 ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は同日、判決を歓迎し、被告は「一生涯、完全なる静寂」に包まれるのに値すると述べた。さらに「3月15日のトラウマは簡単には癒やすことはできない。だが、今日がこの事件の背後にいるテロリストの名前を聞いたり、口に出したりする最後の日になると望んでいる」と続けた。

 同首相の銃撃事件への対応には昨年、称賛の声が集まっていた。(c)AFP