【8月27日 AFP】コンゴ共和国でゾウを密猟していた男に対し、同国の裁判所は、ゾウを殺した罪などで強制労働30年の刑を言い渡した。NGO団体が25日、明らかにした。

 ジェラルド・モムバザ・モムベムボ(Gerard Mombaza Mombembo)被告(35)は隣国コンゴ民主共和国(旧ザイール)の出身で、密猟を行っていた国立公園の名から「ヌアバレ・ンドキ(Nouabale Ndoki)の虐殺者」と呼ばれていた。

 被告は保護動物を殺した罪、軍事兵器を使用して密猟した罪、その他の犯罪や殺人未遂の罪に問われ、サンガ(Sangha)地方の中心都市ウェッソ(Ouesso)の裁判所から有罪を言い渡された。

 ヌアバレ・ンドキ国立公園で活動するNGO「コンゴ国際野生生物保全協会(WCS Congo)」のリチャード・マロンガ(Richard Malonga)代表は「密猟や野生動物の違法取引の取り締まりにおいて、今回の判決は重要な一歩となる。密猟を違法とし、密猟者にさらに厳しい刑罰を与える契機となる」と述べた。

 1993年に造設されたヌアバレ・ンドキ国立公園は、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)であるサンガ川流域の3か国保護地域(Sangha Trinational)の一部で、コンゴ共和国・中央アフリカ・カメルーンにまたがっている。(c)AFP