【8月27日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)が26日、非武装の黒人男性が警察に撃たれた事件に抗議してプレーオフの試合をボイコットしたため、リーグ側はこの日予定されていた3試合を延期した。

 23日に米ウィスコンシン州ケノーシャ(Kenosha)でアフリカ系米国人のジェイコブ・ブレーク(Jacob Blake)さん(29)が発砲されたことに抗議し、バックスがオーランド・マジック(Orlando Magic)との東カンファレンス1回戦第5戦でのプレーを拒絶したため、リーグはこの日に行われる予定だったすべての試合を延期したと発表した。

 午後4時10分(日本時間27日午前5時10分)にバックスがコートに現れなかったと伝えたESPN系列のウェブサイト「The Undefeated」は、同チームのジョージ・ヒル(George Hill)が「殺人や不当行為はもうたくさんだ」と話したと報じた。

 バックスが予定時刻になってもコートに登場しなかったため、リーグは同日予定されていたヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)対オクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)対ポートランド・トレイルブレイザーズ(Portland Trail Blazers)の2試合も延期とした。

 5月にミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で非武装だった黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡した事件以降、NBAでは人種的平等を求める機運が高まる中、今回のプレーオフ延期はその流れを劇的に加速させることとなった。

 プレーオフ延期を受けてレイカーズのスーパースター、レブロン・ジェームズ(LeBron James)は、「われわれは変革を求める。うんざりだ」とツイートし、バックスのボイコットを全面的に支持した。(c)AFP