【8月27日 AFP】ベラルーシのノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)作家スベトラーナ・アレクシエービッチ(Svetlana Alexievich)氏は26日、反政権派に対する刑事捜査で自身が参考人として出頭要請を受けたが、事情聴取で供述を拒否したと述べた。

 9日に行われた大統領選の結果、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は6選を果たしたと主張したが、反政権派はこれを拒否。平和的な政権移行の監督を目的とした「調整評議会(Coordination Council)」を創設した。アレクシエービッチ氏は同評議会の幹部会メンバーに指名されていたが、これまで幹部会の会合に参加したことはない。

 アレクシエービッチ氏は、首都ミンスクのベラルーシ捜査委員会(Belarusian Investigative Committee)の本部前に幹部会のほかのメンバーとともに到着し、AFPに対し「私は完全に落ち着いている。罪悪感はない。われわれが行っていることはすべて合法で、必要なこと」だと言明。その後間もなく出てきた際には、自らに不利な供述を行わない権利を行使したと述べ、調整評議会の唯一の目標は「社会の結束」だと明言した。

 2015年にノーベル文学賞を受賞したアレクシエービッチ氏は、ルカシェンコ大統領の辛らつな批判で知られ、反政権派を主導するスベトラーナ・チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏を支持してきた。チハノフスカヤ氏は、大統領選で勝利を宣言した後、隣国リトアニアに脱出した。(c)AFP