【8月27日 AFP】世界経済フォーラム(WEF)は26日、スイスのダボス(Davos)で毎年開催している年次総会(ダボス会議)の2021年の開催を例年の1月から夏に延期すると述べた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の参加者へのリスク軽減に努める。

 世界の政治・経済・産業界のエリートが集う場である同会議は伝統的に、スイス・アルプスの村ダボスの、牧歌的な雪景色を背景にして行われてきたが、WEFは同地で開催されない可能性も示唆した。

 WEFの広報担当官のエイドリアン・モンク(Adrian Monck)氏は、2021年の年次総会は例年の1月ではなく「来年初夏」に延期すると表明。「世界のリーダーたちが一堂に会し、共通の復興の道筋をデザインした上で、ポスト・コロナ時代の『グレート・リセット』の形成が急務となる中、この決定は厳しいものとなった」が、「専門家から、(2021年)1月の開催を安全に実施することが困難だと助言を受けた」と説明した。

 外交会議を対面で再開する取り組みは慎重に進められているが、スイスの国際都市ジュネーブでは今週、内戦で荒廃したシリアの憲法に関する長らく遅れていた会合が始まったものの、シリア代表団の数人が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性反応を示したため、会合は中断された。(c)AFP/Nina LARSON