【8月27日 AFP】イスラエルとレバノンの国境地帯で25日夜から、発砲や空爆を伴う衝突が続いている。これを受けてイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は翌26日、状況を「非常に重く見ている」と述べ、さらなる攻撃が続けば断固とした対応に出ると明言した。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は、レバノンとの国境地帯に駐留する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の活動期間延長に関する採択を予定している。

 これを前にイスラエルは同軍の改革を要求していたが、レバノン側がこれを拒否。この数時間後の25日夜、イスラエル軍に向けて複数回の発砲があったという。

 イスラエル軍は、国連が指定したレバノンとの境界に近いマナラ(Manara)付近で「安全保障上の事件」が発生したと発表。住民に避難を呼び掛けていた。この事件によるイスラエル側の死傷者は報告されていない。

 さらに同軍は26日、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の監視所を空爆したことを明らかにした。

 ネタニヤフ首相は、「われわれに対するいかなる攻撃にも強硬措置を辞さない」と明言し、「ヒズボラには、イスラエルの力を試さないよう忠告する。ヒズボラは自らの攻撃により、レバノンをまたも危険にさらしている」と述べた。

 イスラエルとヒズボラは2006年にも数か月にわたって戦闘を繰り広げ、甚大な被害を出した。(c)AFP