【8月26日 AFP】かつて世界最古の現役空母として活躍し、英海軍の旗艦として1982年のフォークランド紛争(Falklands War)に参加したこともある空母「ビラート(INS Virat)」が解体され、その金属くずでバイクがつくられるかもしれない。解体を担当するインドの企業が25日、明らかにした。

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 グジャラート(Gujarat)州アラン(Alang)にあるアジア最大の船舶解体場を拠点とするシュリーラム・グループ(Shree Ram Group)は、競売で落札したビラートについて、解体に最長1年かかると述べた。

 ビラートは初め、1959年に「ハーミーズ(HMS Hermes)」として英海軍に就役した。86年にインド海軍に売却され、サンスクリット語で「巨大」を意味するビラートに改名。29年間活躍し、2017年についに退役した。その航海距離は、地球約28周分に相当する100万キロ超に達していた。

 2017年にムンバイで退役式が行われた後、ビラートを水上博物館やホテルに改造する計画が持ち上がったが、どれも実現しなかった。(c)AFP