【8月26日 AFP】国連(UN)の対イラン制裁の復活を目指す手続きを米国が開始したことを受け、国連安全保障理事会(UN Security Council)は25日、この動きを阻止し、米国が求めている手続きを進めるのは不可能だという見解を示した。

 今月の議長国であるインドネシアのディアン・トリアンシャー・ジャニ(Dian Triansyah Djani)大使は、中東問題に関するビデオ会議で、米国の方策について安保理で合意が形成できていないことを主な理由として、安保理議長として米政府の要請について「さらなる措置を取る立場にない」と述べた。

 米政府は、イラン政府が2015年の歴史的な核合意に違反したと非難しており、安保理に対イラン制裁の復活を要請。米政府は2年前にこの核合意から離脱したにもかかわらず、国連制裁を復活させる「スナップバック」という手続きを取る権利があると主張している。

 しかし、安保理理事国15か国中13か国が、米国の主張を認めないとする書簡を議長国インドネシアに提出。ある外交官は、米国の主張をほぼすべての理事国が拒否したことで、「普通ならこの問題は終わりだ」と述べた。(c)AFP