【8月25日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の選手が相次いで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に陽性反応を示したことに関して、担当した検査所は24日、「検査の準備過程における関連のない汚染」が原因の偽陽性であったと明らかにした。

 専門チャンネルのNFLネットワーク(NFL Network)によると、22日に行われた検査では計11チームの77人が陽性となっていたが、その後全員陰性だったことが分かったとされている。

 検査所の責任者はコメント文で、「8月22日、COVID-19のPCR検査を実施した結果、複数のNFLチームにおいて選手と関係者の陽性者が増加していると報告した」とすると、「NFLは即座に選手と関係者の安全を確保する必要な措置を取った。われわれの調査では、その大半がおそらく偽陽性であり、ニュージャージー州にある研究所での検査の準備過程における関連のない汚染が原因だった」と公表した。

 各チームがトレーニングキャンプを行っている中、今回の検査結果は来月10日の予定通りのシーズン開幕に向けてギアを上げていたリーグを混乱に陥れた。

 米プロバスケットボール(NBA)と北米アイスホッケーリーグ(NHL)が、新型コロナウイルスの感染防止対策として隔離された環境下でシーズンを再開しているのに対し、NFLは各チームの本拠地で試合を行う計画を立てている。米国の一部で感染者数が増加し続けている中、地域によっては規制を敷いた上でファンのスタジアム観戦が認められるチームもある。

 リーグ側は陽性の検査結果が戻ってきた際、各チームが該当者を即座に隔離したことに加え、リーグと選手協会(NFLPA)が合意した手順に従って追跡調査を開始したことを明らかにした。

 22日に陽性者が判明したことを受け、クリーブランド・ブラウンズ(Cleveland Browns)は本拠地を閉鎖して練習を中止。ピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)は選手6人が練習の欠席を余儀なくされ、ミネソタ・バイキングス(Minnesota Vikings)とバッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)の選手も、同様の状況に見舞われた。(c)AFP