【8月21日 AFP】ブラジルにあるフランスのスーパーチェーン大手カルフール(Carrefour)の店内で、男性販売員が死亡したにもかかわらず、遺体を箱やパラソルで目隠ししたままその場に放置し、営業を続けていたことが明らかになった。これを受けて同社は19日、対応が不適切だったとして謝罪した。

 販売員は14日、北東部レシフェ(Recife)の店舗で、心臓発作で亡くなった。19日になって、スーパーの通路に横たわる遺体が段ボール箱で囲われ、大きな緑色のパラソルで目隠しされている画像がソーシャルメディアに投稿されると、瞬く間に拡散した。

 カルフールのブラジル法人は、店側の対応に遺憾の意を示した。

 カルフール側は、販売員には応急処置が施されたこと、また現場に到着した救急隊から、遺体を動かさないように指示を受けていたと説明。

 同社は問題を受けて、「今回のような異例の事態における指針」を改定し、閉店義務などを盛り込んだとしている。

 同社は亡くなった販売員の名前を、モイゼス・サントス(Moises Santos)さんと発表していたが、妻によるとこれは誤りで、正しくはマノエル・モイゼス・カバルカンテ(Manoel Moises Cavalcante)さんだという。

 妻はニュースサイトG1の取材に対し、「憤慨している。どうも人間に価値などないらしい。皆が大事にするのはお金だけ」と語った。(c)AFP