【8月21日 AFP】(更新、写真追加)ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏(44)が意識不明の重体となり、何者かに毒を盛られたとみられている問題で、治療に当たっている医師団は21日、同氏から毒物の痕跡は検出されなかったと発表した。

 ナワリヌイ氏が入院しているシベリア(Siberia)のオムスク(Omsk)にある病院の副院長は記者団に対し、「これまでのところ、血液や尿から毒物は検出されておらず、その存在を示す痕跡はない」と述べるとともに、ナワリヌイ氏の容体は依然「不安定」だと明かした。

 ナワリヌイ氏の広報担当者は先に、医師団が「移送は不可能」と判断したことを明らかにしており、今の病院にとどまれば命に関わると危機感を示している。移送禁止は「医師団と、それを許可した欺瞞(ぎまん)に満ちた当局によって、今まさに行われている」として、ナワリヌイ氏の「命を狙う試み」を非難している。(c)AFP