■加熱されると「縮む」合金を使用

 ニッケルとチタンの合金のワイヤで構成されるこの「筋肉」は、大半の金属が熱を加えると膨張するのとは異なり、加熱されると長さが縮む。

 ワイヤにコーティングされている白金粉末は、メタノール蒸気の燃焼の触媒として作用する。ロビートルの燃料タンクに入ったメタノールの蒸気が白金粉末上で燃焼すると筋肉ワイヤが収縮し、一連の微小バルブが閉じてさらなる燃焼が止まる。

 燃焼が止まると、ワイヤは温度が下がって膨張する。これにより再度バルブが開く。このプロセスは、すべての燃料が消費されるまで繰り返し実行される。

 膨張と収縮を繰り返す人工筋肉は伝達機構を通じてロビートルの前肢に接続されており、これによって前肢だけで這って進むことが可能になっている。

 ヤン氏によると、ロビートルは自重の最大2.6倍の荷物を背部に積んで運ぶことができ、燃料を満載した状態で2時間動作することができたという。

 それに比べて「最小のバッテリーで駆動する這って進むことができるロボットは、重量が1グラムで、動作時間は約12分」だという。

 極小ロボットは将来的には、インフラの検査や自然災害後の捜索救助活動などのさまざまな分野に応用される可能性がある。さらには、人工授粉や環境モニタリングなどの作業の助けとなる可能性もある。(c)AFP/Issam AHMED