【8月20日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所は17日、中国と英国の古生物学者がこのほど貴州省(Guizhou)の鶏窩寨生物礁化石群で、80種以上の古代海洋生物の化石を新たに発見したと明らかにした。

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 研究を主導した同研究所の副研究員、郄文昆(Qie Wenkun)氏と梁昆(Liang Kun)氏によると、今回発見された海洋生物の化石は、同省黔南(Qiandongnan)プイ族ミャオ族自治州独山県(Dushan)にあり、3億8500万年の歴史を持つ。研究チームは精密サンプリング手法を運用し、同化石群の7平方メートルの範囲内で28カ所のコドラート(方形区)を選び、その場でサンプル665点を採取し、化石薄片2804枚を作成。大量の系統的データに基づき、生物多様性や群落の古生態について高精度な統計調査を実施した。

 同化石群ではこれまでに、8門44属に分類される四放サンゴ類や層孔虫、床板サンゴ類、コケムシなど83種の古代海洋生物が確認されている。

 梁氏は「統計データをさらに分析した結果、この化石群は多くの種を含むだけでなく、複雑な生態系が存在していたことがわかった。例えば、異なる種同士で縄張り争いも起きたが、相互依存の関係もあり、共存していた。多くの生物の内部から頻繁に他の生物の骨格が見つかっており、これは古代の海洋生態学を研究する上で、重要な参考資料になる」と説明した。

 研究成果はこのほど、地質学誌「Palaeogeography,Palaeoclimatology,Palaeoecology」の電子版に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News