【8月19日 Xinhua News】バッタの大群が世界各地で農作物に深刻な被害を与えている中、その防除に役立つとみられる新しい研究成果が英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。

 中国科学院動物研究所の研究チームはこのほど、バッタに野外の群れを引き寄せ、大群を成す力をもたらす化合物「4-ビニルアニソール(4VA)」を発見した。

 4~5匹のバッタが集まればこの匂いを持つフェロモンが生まれ、集まるバッタが多ければ多いほど、4VAの放出量も増える。4VAは発育段階や性別にかかわらず、群居型と散居型のバッタを強く引き付ける力を持つことが分かった。

 今回の発見により、フェロモンでバッタをおびき寄せるわなを仕掛けたり、ゲノム編集技術で4VAに反応しないバッタを作って大群の形成を阻害するなどの対策が考えられるという。(c)Xinhua News/AFPBB News