【8月23日 CNS】(写真追加)中国・河北省(Hebei)石家荘動物園(Shijiazhuang Zoo)で、ホワイトタイガーのメスの赤ちゃん「妞妞(Niu Niu)」がすくすく育ち、生後4か月を迎えている。子育て経験のない母親が生後12日目で育児放棄をしたが、男性飼育員の張永賓(Zhang Yongbin)さんと徐家興(Xu Jiaxing)さんが「イクメン」となり、まな娘の成長を見守っている。

【動画】「イクメン」飼育員に育てられるトラの赤ちゃん 母親の育児放棄後も元気に成長

 徐さんは室内の保育器を指さし、「妞妞が最初に来た時、体が非常に弱くてずっとこの保育器にいました。体重はわずか1キロちょっと。非常にかわいそうに感じて、私がしっかり育てようと思いました」と振り返る。

 20代で独身の徐さんにとって初の「子育て」体験。張さんとともに毎日定時に妞妞にミルクとブドウ糖入りの水を与えるほか、検温や体重測定をして、体に異常がないか観察を続けた。

 もう1つ重要なことは、排便を促すこと。張さんは「トラの赤ちゃんは自然に排便ができないので、食事後に毎回、温水で湿らせたスポンジで肛門に刺激を与えるのです」と話す。

 妞妞は順調に成長し、体重は10キロを超えた。2人の「パパ」と遊ぶのが一番好きだが、甘えてじゃれるだけでも2人の腕や脚は傷だらけになる。徐さんは「遊んでいる時や食事を与える時、妞妞は爪でひっかいたり、かみついてきたりします。傷ができたら、きれいな水で15分以上洗い流しています。狂犬病のワクチン注射も受けています」と説明する。

 妞妞は最近、2人と一緒に園内を散歩することも増えた。茂みに入って食べ物を探すしぐさをするなど、小さくとも虎らしい姿を見せるようになった。「次のステップは、この子に野生のトレーニングをさせることです。いずれホワイトタイガーの群れに戻った時、すぐに適応できるようにしたい」と張さん。かわいい娘がパパから「独立」する日まで、温かく付き添っていく。(c)CNS/JCM/AFPBB News