■大半の人が障害者と交流を持たないことによる「理解不足」

 国連の国際労働機関(ILO)の在中国事務所の職員は、「(中国では)何らかの障害のある人と一度も交流を持たない人が社会の大半を占めている可能性が非常に高い」と指摘。そのせいで「理解不足」が生じているとして、認識を改めて職業選択の幅を広げるよう、企業における障害者訓練の改善を求めた。

 シャオさんは、現状を打破しようと、自らマッサージ店を立ち上げた。だが、障害者と出会った経験がまったくない客からの不当な扱いを根絶するには至らなかった。

 シャオさんが現在働く、障害者を支援しているNGOでは、同じような困難に直面している女性を支援しながら、指導技術、財務、人権についての研修を行っている。「私たちは障害のある女性たちに対して、障害者にとっての平等と男女の平等について教えています。障害があることは自分の落ち度でも欠陥でもないことを理解してもらえるようにです」とシャオさんは話した。

 シャオさんは、これ以外にも視覚障害者の女性に向けた化粧やヨガの教室を開き、決められた選択肢以外の職業を探すよう勧めている。

 シャオさんは言う。「人の意識が変われば、視覚障害者の機会はもっと増える。メーキャップ講師やヨガ講師にもなれるかもしれない。以前は、目が見えない人には無理だと思われていたようないろいろな仕事だってできるのです」 (c)AFP/Helen Roxburgh and Danni Zhu