【8月19日 AFP】(更新)西アフリカ・マリで18日、兵士のグループが首都バマコ近郊の軍事基地を占拠し、イブラヒム・ブバカル・ケイタ(Ibrahim Boubacar Keita)大統領とブブ・シセ(Boubou Cisse)首相の身柄を拘束した。欧州連合(EU)は「クーデターの試み」だと非難している。

 AFP記者によると、兵士らはバマコ近郊カチ(Kati)にある軍基地を占拠し、周辺の道路を掌握した上で、車列を組んでバマコへ向かった。バマコ中心部では、ケイタ氏の辞任を要求するために集まっていた人々が、大統領公邸に向かう反乱兵らに対し歓声を上げた。

 反乱兵のリーダーは匿名を条件にAFPの取材に応じ、バマコの大統領公邸でケイタ大統領とシセ首相を「逮捕」したと説明。シセ首相の首席報道官も、大統領と首相が身柄を拘束され、装甲車に乗せられてカチの基地に連行されたと述べた。

 EUのほか、西アフリカの周辺諸国やフランス、アフリカ連合(AU)も兵士らの反乱を非難。憲法に反する政権移行への反対を表明した。

 米ニューヨークの外交官らによると、国連安全保障理事会(UN Security Council)は19日、この問題をめぐる緊急会合を開く予定。

 情勢不安が続くマリでは、2012年にも同じカチの基地でクーデターが起き、ケイタ政権の誕生につながっていた。今回の政変を受け、国内ではクーデター再来の懸念が直ちに広がった。(c)AFP