【8月19日 Xinhua News】今年5回目の増水ピークが18日に確認された中国の黄河(Yellow River)は、甘粛省(Gansu)の蘭州(Lanzhou)区間で今年最大の流量を記録した。

 蘭州水文観測所の流量は同日午前4時54分、毎秒3570立方メートルと今年最大となり、午前8時に毎秒3510立方メートルまで減少した。堤防の安全は確保されているが、一部の歩道やふ頭などが冠水した。船舶の運航も中止され、岸辺には危険を知らせる標識が設置された。

 蘭州市水務局水防弁公室の周宏啓(Zhou Qihong)主任はここ数日の蘭州区間の流量増加について、上流の支流・洮河(とうが)の増水が主な要因だと指摘。同市は15日に水害防止緊急対応レベル4級(最低レベル)を発動しているが、水位は10日以内に下がる見込みだと述べた。

 同市は中国で唯一黄河が街中を流れる省都である。黄河の蘭州区間は全長150・7キロで、2015年から実施された70キロ余りに及ぶ新たな堤防建設や法面保護、護岸工事を経て、洪水対処能力が向上し、2018年の毎秒3610立方メートル、2019年の毎秒3730立方メートルの増水ピークが通過するのを長時間持ちこたえた。(c)Xinhua News/AFPBB News