【8月19日 Xinhua News】中国汽車工業協会(CAAM)の付炳鋒(Fu Bingfeng)常務副会長は、このほど上海市で開かれた「2020中国自動車フォーラム」で、中国の国産ブランド車の国内市場シェアは50%を超え、うち、乗用車市場のシェアは約4割に達すると明らかにした。

 2009年以降、中国の自動車販売台数は11年連続で世界首位をキープし、しかも、世界市場シェアの約3分の1を占める。中国の自動車保有台数は年末に2億7千万台に達する見通し。付常務副会長は「中国の巨大な自動車消費市場の発展過程において、国産ブランド車は新たな発展のチャンスを得ている」と述べた。

 自動車大手、上海汽車集団の王暁秋(Wang Xiaoqiu)総裁は、新型コロナウイルスの発生後、中国自動車市場は政府の支援を受け、急ピッチで回復しており、消費層若年化と消費高度化の傾向は、ブランド再構築の方向性を指しているとした。さらに、国産車メーカー同士も提携を強化し、コネクテッドカーなどのコア技術開発を加速する必要があると指摘した。

 世界経済フォーラム(WEF)執行委員会のメンバー、クリストフ・ウルフ氏は、「新型コロナは世界自動車市場の販売減を招いたが、中国市場の販売台数は5月以降、前年同期比でプラス成長となり、大きな市場の強じんさと政策の前向きな効果を示した。中国市場が新型コロナにも関わり、回復することは、世界市場の復興にとって、参考の価値がある」と述べた。

 中国はここ数年、自動車産業政策の調整を行い、国際メーカーに中国での事業展開の機会を与えている。中国が新エネルギー車(NEV)企業の外資出資比率制限を撤廃後、米電気自動車(EV)大手のテスラは、米国外で初となるギガファクトリーを中国上海市に建設し、19年11月に現地生産を始めた。また、国有自動車大手の安徽江淮汽車集団(JAC)は20年5月、独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)と戦略合弁協定を締結。VWの中国法人である大衆汽車集団(中国)は10億ユーロ(1ユーロ=約126円)を出資し、JACの親会社である安徽江淮汽車集団の株式50%を取得した。(c)Xinhua News/AFPBB News