【8月18日 AFP】米カリフォルニア州デスバレー(Death Valley)で16日、午後3時41分に気温54.4度を観測した。米国立気象局(NWS)が明らかにした。近代的な観測機器によるものとしては、観測史上最高気温となる可能性があるという。

 54.4度が観測されたのは、デスバレー国立公園のファーネスクリーク(Furnace Creek)ビジターセンター。日陰に置かれた箱の中に設置された電気式温度計の自動観測システムにより記録された。

 世界気象機関(WMO)は17日、記録の評価を開始すると発表した。

 現在の世界最高気温は56.7度で、今回の観測所から徒歩30分の場所にある観測所で1913年に観測された。しかし、砂嵐による高温の影響で観測結果がゆがめられた可能性があり、その信頼性については議論がある。

 次いで1931年7月にチュニジアのケビリ(Kebili)で観測された55.0度が高いとされている。だが、旧式の観測機器が使用されていたため、記録の正確性を疑問視する気象史家もいる。

 また、クウェートのミトリーバ(Mitribah)、パキスタンのトゥルバット(Turbat)で2016年、2017年に54度を観測したが、WMOの評価によって、いずれもわずかに低い気温に調整された。

 ファーネスクリークの観測所を担当するNWSラスベガス(Las Vegas)事務所のダン・バーク(Dan Berc)氏はAFPの取材に、評価のため気温センサーが設置される予定だと述べた。評価には「少なくとも数か月」かかる見込みだ。(c)AFP/Ivan Couronne