【8月16日 AFP】自転車ロードレースのチームイネオス(Team Ineos)に所属するエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)が、腰の負傷でクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(Criterium du Dauphine 2020)を途中棄権した。ただし大事を取っての判断ということで、チームは連覇の懸かるツール・ド・フランス(2020 Tour de France)出場には自信を見せている。

 今季のツールが29日に開幕する中で、イネオスのエースであるベルナルは、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)と31秒差の総合7位につけていたが、残り2ステージには出場しないことを決めた。

 この日の第4ステージ終了後、イネオスのガブリエル・ラッシュ(Gabriel Rasch)スポーツディレクターはベルナルについて、「ホテルへは自転車で戻ったし、もちろんきょうのステージも出ることはできた」「しかし以前から腰を痛めているので、ツール開幕までに十分な治療の期間を取りたかった」と話した。

 2018年のツールを制したチームメートのゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)も、ベルナルがツールに向けた調整レースから撤退した理由を明かし、「大きな問題」になるとは考えていないとコメントした。

「彼は少し腰が悪いから、とにかく安静にするのが何よりだ」「ツールまで時間がないし、大切なのはそこで100パーセントの適切かつ良好な状態になっていること。大きな問題だとは思わないし、大事を取るべきだ」

 ツールを4回制しているクリス・フルーム(Chris Froome、英国)がなかなか本来の姿を取り戻せず、トーマスも調子を上げている段階の中、イネオスではわずか23歳のベルナルが絶対的なエースとなっていた。(c)AFP