【8月16日 Xinhua News】中国北京市にある首都医科大学宣武医院はこのほど、同医院の賈建平(Jia Jianping)教授率いる研究チームが、アルツハイマー病を発症5~7年前に予測できるバイオマーカーを発見したことを明らかにした。

 賈氏は、アルツハイマー病を治癒できる有効薬がまだなく、多くの医薬品が臨床試験に失敗している主な原因として、被験者の症状が既に後期の段階に進行している可能性があると指摘。アルツハイマー病の早期や無症状期の患者に介入すれば症状の出現を遅らせる可能性があり、そのため早期や無症状期に正確な診断を下せるかどうかが極めて重要だとし、「これはアルツハイマー病予防・治療の新しい考え方でもある」と述べた。

 研究チームは5~7年前まで認知機能が正常だった患者グループのフォローアップを通じて、739人の被験者を集め、末梢血神経エキソソームシナプスタンパク質が認知障害発症5~7年前にアルツハイマー病と軽度認知障害を予測するバイオマーカーになることを発見、検証した。さらに家族性アルツハイマー病群の被験者によって検証され、これらバイオマーカーの関連検査により、アルツハイマー病を発症5~7年前に予測できることが示された。

 賈氏は「アルツハイマー病の早期や無症状期に対する有効な診断は、超早期介入のための時間を得ることができ、治療の有効性を高め、発症率を下げることができる」と述べた。

 研究論文は10日、国際的医学誌「Alzheimer's & Dementia」電子版に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News