【8月16日 Xinhua News】カジュアル衣料品店「ユニクロ(Uniqlo)」を運営する日本のファーストリテイリング(Fast Retailing)は14日、中国浙江省(Zhejiang)桐郷市(Tongxiang)など各都市に19店舗をオープンした。

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行で、小売業は店舗が一時休業を余儀なくされるなど、大きな打撃を受けた。同社も一時は中国に構える店舗のほぼ半数を休業していたが、中国の感染対策が新たな段階に入ったことを受け、新規出店に乗り出した。

 呉品慧(Wu Pinhui)大中華圏最高マーケティング責任者(CMO)は「6月の8店舗に続き、今月は19店舗をオープン。浙江省桐郷市や江蘇省(Jiangsu)丹陽市(Danyang)、安徽省(Anhui)蚌埠市(Bengbu)など6都市は初出店となる。中国経済や中国市場に対するわれわれの信頼の表れだ」と語った。中国は同社にとって海外最大の市場で、中国の消費者に合わせた商品開発に加え、地方中小都市への出店を加速することで、中国市場のさらなる開拓を図る方針を示した。

 呉氏は「新型コロナの流行初期は客足がやや落ち込んだが、各地で厳しい感染対策が講じられ、企業の操業・生産再開も相次いだことから、消費者心理が徐々に改善し、客足も戻ってきた」と説明。5月以降、中国での既存店売上高は前年同期並みの水準で推移しており、7、8月は前年同期を上回ると予想した。今年通年の業績は小幅成長を見込んでいる。

 また「新型コロナの発生以降、通販サイト『掌上旗艦店』の訪問者数と売上高は発生前の3倍以上に増えた。ライブコマースの視聴者数も増加の一途をたどっている。中国の消費者の良質な生活に対する需要は相変わらず旺盛だということが分かる」と指摘。オンラインと実店舗をつなぎ、公式サイトやアプリから商品を注文して、自宅に配送か実店舗で受け取るというオムニチャネルを確立したことで、逆境に負けない「レジリエンス」が高まったと語った。同社は11月の第3回中国国際輸入博覧会に初出展することも明らかにしている。(c)Xinhua News/AFPBB News