【8月15日 AFP】英国で、新型コロナウイルス感染症の流行で試験が中止されたことを受けて導入された成績評価方式により、18歳の生徒の3分の1以上が最終成績を下げられ、政府に対する批判が上がっている。

 新たに発表された18歳の生徒の成績は過去最高を記録し、大学への入学が認められる生徒数も増えたが、試験委員会は13日、新方式に基づいてイングランドの生徒の40%近くの成績を引き下げた。

 英国全土の生徒らは、新型コロナウイルス感染症対策によるロックダウン(都市封鎖)で夏季試験を受けることができず、代わりに学校や教師の評価に基づき、調整された成績を与えられた。しかし、新たな評価方式は成績が過去数年と比べて大幅に高くならないように調整されているため、思っていたよりも成績が下がった数千人の生徒は大学の入学許可を得られない可能性が出てきた。

 イングランドのみの学校教育を担当するギャビン・ウィリアムソン(Gavin Williamson)教育相は、反発が予想されていたにもかかわらず、評価方式のさらなる変更を否定した。

 ウィリアムソン氏は成績発表に先立ち、生徒らは模擬試験の結果を大学入学の嘆願の際に使うことができ、また秋季試験を受けることも可能だと説明。しかし、模擬試験が統一されていないことや、嘆願手続きが明確でないことを批判する声が上がっている。(c)AFP