【8月15日 Xinhua News】中国広東省(Guangdong)河源市(Heyuan)林業局はこのほど、専門家による予備調査の結果、市内の紫金県竜窩(りゅうか)鎮エリアで、絶滅が危惧される哺乳類「ミミセンザンコウ(学名:Manis pentadactylam)」の野生個体群の生息を数年ぶりに確認したと発表した。林業局は、今回生息を確認したエリアに森林公園を設置し、保護を強化する方針を示している。

 ミミセンザンコウは長い舌でシロアリやアリ、その他の昆虫を捕食する。暑さに強いが、生息環境は限られる。一部の国や地域で、肉が珍味として食用にされるほか、硬いうろこが中医薬になることから乱獲が続き、生息域の大幅な減少を招いた。これを受け、国際自然保護連合(IUCN)は2014年、ミミセンザンコウを「レッドリスト」で絶滅危惧種に指定。今年6月5日には、中国政府がセンザンコウ属全種を従来の国家2級保護野生動物から最高レベルの1級に引き上げ、保護を強化した。

 同市林業局野生動植物保護管理弁公室は今回の生息確認について、センザンコウ種の保護と市の生態系における種の多様性の保全にとって非常に重要な意義を持つと指摘。今後、専門家を招いて竜窩鎮エリアの野生個体群の規模や生息域について調査やモニタリングを行い、保護を続けると説明した。(c)Xinhua News/AFPBB News