【8月14日 AFP】(更新)イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が米国の仲介により国交正常化案で合意したことについて、米国のデービッド・フリードマン(David Friedman)駐イスラエル大使は13日、イスラエルはヨルダン川西岸(West Bank)の併合を断念したわけではないと述べた。

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 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の記者会見に同席したフリードマン大使は、ヨルダン川西岸の併合は検討の対象から外されたわけではなく、和平に向けたあらゆる可能性を尽くすまで延期されるだけだと述べた。

 UAEが国交正常化案に合意する上で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がヨルダン川西岸併合の停止を確約することが決定的に重要だった。

 この点についてトランプ大統領はフリードマン大使よりも用心深い姿勢を取り、イスラエルによるヨルダン川西岸の併合について、「私は将来のことについては言えないが、それは非常に大きな発表だ。現時点では検討のテーブルには乗っていない」と述べ、「イスラエルは(併合を)しないことに同意した。これは非常に重要で、偉大な譲歩、非常に賢明な譲歩だと私は思う」と述べた。

 トランプ大統領は、イスラエルとUAEの首脳を今後3週間ほどの間にホワイトハウス(White House)に招き、国交正常化文書の調印式典を開く意向を示した。

 またトランプ大統領は、「他にも和平合意に関して多くの興味深いことが別の国々との間で進行中だ。今後数週間のうちに多くのビッグニュースが出てくる」と述べ、UAEに続いてイスラエルと国交正常化する国が現れる可能性を示唆した。現在アラブ諸国でイスラエルと国交があるのはエジプトとヨルダンの2か国のみ。(c)AFP