【8月14日 AFP】女子テニスのビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)は13日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で準備が整わないとして、今年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)でのタイトル連覇を断念すると表明した。

 昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)決勝でセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に6-3、7-5で勝利した20歳のアンドレスクは、戦線復帰に向けて自分の調子をピークに持って行くことに集中したいとの意向を示した。

 男子の前回王者ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も健康問題への懸念を理由にすでに欠場を決めており、アンドレスクのこの決断によって、31日から米ニューヨークで開幕する今年の全米オープンは、男女シングルスの2019年大会覇者がともに不在となる。

 アンドレスクはソーシャルメディアに、「自分に近しい関係者と何度も話し合い、今年はニューヨークに戻らないという難しい決断を下した」「このステップを踏んだのは、調子を整えることに集中し、必ず自分の最高レベルで再びプレーできるようにするため」とつづった。

「昨年の全米オープンでの勝利は、ここまでの自分のキャリアにおける頂点となっている。行けないのは寂しい」「だけど、新型コロナウイルスの大流行など先の見えない試練が、最高レベルでプレーするのに必要な準備に支障を来していると実感している」

 今年の全米オープン女子シングルスでは、世界ランク1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)を筆頭に、同5位のエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)と同6位のアンドレスクが出場しないことになった。

 一方、マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶ四大大会(グランドスラム)シングルス最多優勝記録の24勝目まであと一つに迫っているセレーナは、フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows、全米オープン)でのプレーを明言している。

 アンドレスクの代わりに本選に出場するのは、ベラルーシのオルガ・ゴヴォルツォバ(Olga Govortsova)に決まった。(c)AFP