【8月16日 People’s Daily】新型コロナウイルス感染症がまん延し、世界経済は身動きがとれなくなっている。こうしたときにこそ、国際社会は協力して防疫、そして世界経済の立て直しに当たらなければならない。

 ところが、米国の一部の政治家は最近、国際的な経済協力の環境を悪化させた。中国を中傷し、「中国は米国と貿易をしようとはせずに、米国から略奪している」と言ったり、米中間の「経済の切り離し」「科学技術の切り離し」を主張したり、世界の産業チェーンやサプライチェーンを人為的に切断しようとしたりしている。このようなでたらめな主張が、世界経済復活の足かせになっている。

 米国では新型コロナの感染者数、死者数が依然として増加している。第2四半期の国内総生産(GDP)は年率換算で32.9%減少した。これほどの落ち込みは1947年以来だ。

 こうした厳しい現実に直面し、米国務長官のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)のような輩は狂ったように「新冷戦」を鼓吹した。彼らは責任を中国に押し付ければ、米国の不十分な防疫対策、経済の不振という現実を覆い隠すことができると考えたのだ。これは、自らを欺き、他人を欺くものだ。

 世界の産業チェーン、サプライチェーンの安定を共同で維持することは、当面の世界経済の難題を解決する重要措置の一つだ。世界の産業チェーン、サプライチェーンの中での中国の位置は、市場規律と企業の選択によって形成された。中国は現在、防疫対策をしっかり講じるとともに、秩序だった業務再開を進めている。

 指摘しなければならないのは、米国が最近、国家の力を使い、手段を選ばず、中国の特定企業に圧力を加えていることだ。赤裸々なパワハラであり、世界の産業チェーンの正常な発展にとって脅威となっている。

 国際経済学の基本原理によれば、新しい科学技術や産業のグレードアップに必要なすべての資源、技術、能力をもっている国は存在しない。「科学技術の切り離し」は世界の科学技術の発展システムを壊すだけだ。

 各国は一緒になって世界市場のパイを大きくし、共有するシステムを充実させなければならない。経済のグローバル化をどんどん推し進めるべきだ。

 これが国際社会の普遍的な理念だ。世界が歓迎するのは、協力とウィンウィンだ。嫌うのはトラブルを起こす邪魔者だ。米国は世界一の経済大国として、世界経済の復活に多くの貢献をしなければならない。米国の一部の政治家に申し上げる。国際社会の声を真剣に聴きなさい。経済・貿易問題を政治化するのをやめなさい。国家の安全という概念を乱用し、差別をしたり、排他的政策をとったりするのをやめなさい。(c)People's Daily/AFPBB News