【8月13日 AFP】「金がものを言う」ということわざがあるが、探知犬にとって金はにおうものだ。ドイツのフランクフルト空港(Frankfurt airport)で活動するベルジアン・シェパード・ドッグのアキは、わずか数日でおよそ25万ユーロ(約3100万円)相当の現金を嗅ぎ出した。

 空港の税関当局によると、アキは今年6月末から7月初めにかけ、渡航者12人が輸送しようとした計24万7280ユーロ(約3100万円)を発見。中には、乗客がベルトに取り付けていたバッグから5万2000ユーロ(約650万円)が見つかった事例もあったという。

 税関当局の報道官、イザベル・ギルマン(Isabell Gillmann)氏は「アキはよく利く鼻を使い、脱税や資金洗浄(マネーロンダリング)、国際テロリズムと戦う税関職員たちを助けている」と述べた。

 摘発された12人は罰金刑を科される可能性がある。欧州連合(EU)域内に1万ユーロ(約120万円)以上を持ち込む、または域外に持ち出す場合には申告の必要がある。

 また、ドイツでは探知犬を新型コロナウイルス対策に役立てようとする動きもある。

 ハノーバー獣医科大学(University of Veterinary Medicine Hanover)の研究チームは先月、犬がヒトの検体から感染者を特定できる可能性があることを突き止めており、将来は交通機関やスポーツイベントに探知犬が導入されることも考えられる。(c)AFP