【8月13日 Xinhua News】中国交通運輸部直属の広州打撈局は11日、広東省(Guangdong)陽江市(Yangjiang)陽西県(Yangxi)の沙扒湾で建設を進めている300メガワット(MW)の洋上風力発電プロジェクトで、円筒形の構造物の内部を排水して地中に貫入する「サクションバケット基礎工法」の技術を利用し、風力発電装置のジャケット式基礎の設置を無事完了させたと明らかにした。同プロジェクトは、中国におけるサクションバケット基礎工法を用いた洋上風力発電装置設置の先駆けとなった。

 今回設置されたジャケット式基礎全体の高さは、20階建てのビルに相当する63メートルで、重さは約1560トン。直径約13メートル、高さ約11メートルのバケット3基を用いた。

 同プロジェクトは中国長江三峡集団広東支社が出資し、広州打撈局が施工を一括して請け負った。

 同局の担当者は、サクションバケット基礎工法の技術を洋上風力発電所の建設に応用することで、岩盤に杭を打設するコストを削減でき、プロジェクト建設費を効果的に削減できると説明。洋上風力発電設備を設置する過程において大型海洋工事用設備への依存を減らし、海洋環境の汚染を低減できるとの認識を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News