【8月12日 Xinhua News】中国広東省(Guangdong)深圳市(Shenzhen)は新型コロナウイルスに対応しながら、経済の「V」型回復を他に先駆けて実現している。

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 統計データによると、同市の上半期(1~6月)の域内総生産(GDP)は前年同期比0・1%増の1兆2634億3千万元(1元=約15円)に達した。一方、同じ時期の中国GDPは1・6%減少している。

 同市は湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)以外で真っ先に新型コロナの感染が確認された都市だった。だが、2005年から構築してきた市内の原因不明肺炎症例モニタリングシステムのおかげで、迅速に合同での予防・抑制措置を講じることができた。

 市内での感染事例がゼロとなってからは、市外から持ち込まれる感染事例を防ぐという大きな課題に直面している。

 復旦大学(Fudan University)付属華山医院感染症科の張文宏(ちょう・ぶんこう)主任は「新型コロナの検査に関し、深圳市第三医院はすでに『流れ作業』方式を確立、1日に7千~8千件の検査を実施でき、発生のおそれがある市外からの感染事例に十分備えている」と述べた。

 新型コロナ対策が段階的な成果を収めていることで、経済の中心都市である深圳市では市場の信頼感が急速に回復し、経済発展も勢いがつきつつある。上半期の同市経済をみる限り、「V」型回復となるシグナルが明らかに示されている。

 同市統計局の王虎善(Wang Hushan)局長によると、製造業の業績が際立っており、上半期の一定規模(年商2千万元)以上工業企業の利益総額は前年同期比22・2%増、伸び率は第1四半期(1~3月)を47・2ポイント上回った。先進製造業の増加値(付加価値額)は2・4%増、ハイテク製造業では2・2%増となった。(c)Xinhua News/AFPBB News