■国際社会の注目、日本語でも発信

 周氏は黄氏や羅冠聡(ネイサン・ロー、Nathan Law)氏、他の若手政治活動家らとともに民主派の政治団体「香港衆志(デモシスト、Demosisto)」の設立に一役買った。

 天安門(Tiananmen)事件世代が中心だったこれまでの香港民主派とは異なり、この民主派の新世代は中央政府との対立をものともせず、香港をどう動かしていくかにおいて香港市民の発言力の拡大を強く要求した。

 だが、その反動はすぐに表れた。2018年までに周氏ら香港衆志の政治家たちは、「民主自決」を掲げていることを理由に地方選挙への出馬を阻まれることになった。

 周氏がこれまでに果たしてきた役割の中で最も成功したといえるのは、香港の民主化運動に国際社会の注目を集めたことだ。流ちょうな英語、広東語、そして日本語を話すことが、周氏の活躍の助けとなった。日本語はテレビ番組やインターネット動画などを視聴して独学で習得したという。

 周氏はすぐに、特に日本のソーシャルメディアで多くのフォロワーを獲得した。日本語での投稿が中心となっている周氏のツイッター(Twitter)アカウントには、45万8000人のフォロワーがいる。

 香港のツイッターでは11日午後時点で、ハッシュタグ「#freeagnes(アグネスを解放せよ)」がトレンドの1位となり、このハッシュタグが付いたツイート数は18万5000投稿を上回った。

 また、周氏が10日夜、自らの逮捕を発表したフェイスブック(Facebook)の公式アカウントのフォロワー数は19万2000人となっている。(c)AFP/Jerome TAYLOR