【8月12日 AFP】ドイツサッカーリーグ機構(DFL)は11日、9月18日に開幕する来シーズンの同国ブンデスリーガで観客のスタジアム入場を一部許可するという案が政府から却下され、それを受け入れたと発表した。

 DFLは発表文の中で「リーグは常に、新型コロナウイルスを封じ込めることが最優先でなければならないと強調してきた」「従ってわれわれは政府および州の保健当局の立場を尊重する」「それぞれの状況に適した的を絞ったコンセプトを持ち、生活のあらゆる分野で平常な状態に戻るよう努力することが目標であるべきだ」と記した。

 それでも前に進むため、1部、2部のクラブと共に、期限を設けることなく「観客がスタジアムに入場できるよう最善の準備を進める」としている。

 同国のイェンス・シュパーン(Jens Spahn)保健相が10日、新シーズンでの観客の一部入場に向けた計画を支持しないと述べたことで、リーグ側と各クラブの望みは打ち砕かれていた。

 各チームは、観客は着席だけが認められ、年末までアウェーサポーターはスタジアムに入ることができず、観客の追跡ができるようチケットは個別化され、試合会場でのアルコールは10月まで禁止されるという四つの要点をまとめ、有力な政治家が支持することを願っていた。

 しかし、シュパーン保健相とバイエルン(Bavaria)州のマルクス・ゼーダー(Markus Soeder)州首相は、特に1日の新規感染者数が約1000人を記録するなど、国内での感染拡大ペースが加速している状況の中で、ファンのスタジアム入場を許可するのは時期尚早と話した。

 新型コロナウイルスによる中断期間の後、ブンデスリーガは欧州の主要リーグの中で最初にリーグ戦を再開させたが、無観客での開催になったため、各クラブは試合による多額の収入を失っていた。(c)AFP