【8月12日 AFP】自転車ロードレースの大会中にクラッシュし、大けがをしたファビオ・ヤコブセン(Fabio Jakobsen、オランダ)が、入院中のポーランドから母国オランダへ戻れることになった。所属するドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)が11日に発表した。

 23歳のヤコブセンは5日、出場していたツール・ド・ポローニュ(Tour de Pologne 2020)で恐ろしい事故に遭い、顔に重傷を負った後、命の危険があるということで、すぐさま5時間の手術を受けた。

 その後7日に人工的な昏睡(こんすい)から覚め、リハビリを経た2週間後くらいには病院を出られる見通しだったが、チームによればそこから状態が「さらに改善」したため、母国の病院へ移ることになった。

 チームは「ファビオ・ヤコブセンの状態は快方へ向かっており、オランダのライデン(Leiden)にある病院へ移れるまでになった。今後はそちらで治療を続けることになる」と発表した。

 ヤコブセンはツール・ド・ポローニュの開幕ステージで、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)に所属する同胞ディラン・フルーネヴェーヘン(Dylan Groenewegen)と競り合う中、フルーネヴェーヘンが右に急に進路を変えたため防護壁に押し付けられる形となり、時速80キロで宙へ投げ出された。そして一回転しながらフェンスを乗り越え、大会関係者に突っ込んだ。

 フルーネヴェーヘンはステージを勝利したが後に失格となった。チームは同選手に対し、国際自転車競技連合(UCI)の調査が終わるまでの間、謹慎を言い渡している。(c)AFP