【8月12日 Xinhua News】新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国江蘇省(Jiangsu)常熟市(Changshu)から一時帰国していた日本人駐在員80人が8日午後、チャーター機で常熟に戻った。

 帰任したのは三重県の耐熱塗料メーカー、オキツモの中国法人、奥綺斯摩塗料(常熟)の駐在員らで、日本で核酸検査を受け、感染の恐れがないことを確認してから帰任の途に就いたという。

 常熟には日系企業200社余りが進出しており、総投資額は約70億ドル(1ドル=約106円)に上る。市内のハイテク技術産業開発区に入居する日系企業の登録資本金は17億7千万ドル、総投資額は40億ドルを超える。自動車(研究開発・部品)と設備製造を手掛ける企業が多く進出し、産業集積地を形成している。

 同市の周勤第(Zhou Qindi)党委員会書記が6月上旬、日系企業を訪問した際、新型コロナの影響で多くの日本人駐在員が一時帰国した後、現地に戻れなくなり、企業の日常管理や装置の試運転、設備の設置、プロジェクトの進行などに支障を来していることを知った。その後、開発区内の日系企業協会(商工会)と感染防止対策を話し合う座談会で日系企業の代表と協議し、開発区が駐在員を帰任させるためのチャーター機を手配することを決めた。

 日本人駐在員を乗せたチャーター機は8日午前、関西国際空港を出発した。空港ではカウンター、搭乗口、キャビンドアの3段階で体温測定を実施。機内の座席は安全な距離を保つために1席おきに間隔が空けられた。中国に到着後、駐在員らは指定の隔離施設に送られ、14日間の隔離措置を受けた後、発熱症状がなければ、職場に復帰する。(c)Xinhua News/AFPBB News