【8月11日 AFP】人けのない通りや飲食店、シャッターが下ろされた店舗──英ロンドン中心部に位置する約2.6キロ四方の金融街シティー(City of London)は大部分が今も閑散としている。ここで働く人々が、新型コロナウイルスの流行を懸念してオフィスライフに戻ることを躊躇(ちゅうちょ)し続けているからだ。

 経済の回復を図る英政府は、今月1日から企業の従業員らに出社を再開するよう促しているが、状況にあまり変化はない。出社再開をどの程度強制するかについては個々の企業の判断に任されており、多くの企業がより幅のあるアプローチを選択している。

 経済コンサルティング企業CEBRのパブロ・シャー(Pablo Shah)氏は、「われわれの顧客の多く、特に金融業界と保険業界は来年まで、従来の働き方には戻らないだろう」と述べ、今のシティーは「ゴーストタウン」のようだと語った。

 その一因には、企業のリモートワーク導入が成功していることがある。今や多くの従業員がビデオ会議に慣れ、日々の負担である長時間通勤が不要なことにむしろ満足しているようだ。(c)AFP/Jean-Baptiste OUBRIER