【8月10日 AFP】20F1第5戦70周年記念GP(70th Anniversary Grand Prix)は9日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が暑さの中で戦略上の優位をフル活用し、メルセデスAMG(Mercedes AMG)の2台を破って今季初勝利を挙げた。

 シルバーストーン(Silverstone Race Circuit)では2012年以来となる勝利をチームにもたらしたフェルスタッペンは、これが通算9勝目。ポールポジションからスタートしたドライバー以外が優勝するのは、2019年のメキシコGP(Mexican Grand Prix 2019)以来8戦ぶりとなった。

 優勝の要因としては、ハードタイヤでスタートしたチームの作戦の影響が大きかった。主なライバルは皆ミディアムタイヤで走りだし、メルセデスの二人もレースを通じてタイヤの管理に苦戦。レッドブルもペースを緩めるよう指示を送ったタイミングもあったが、フェルスタッペンは「おばあちゃんみたいな走りはしたくない」と返し、チームも折れた。

 フェルスタッペンは「こんな展開になるとは思っていなかったけど、最初のスティントを終えて、タイヤの状況はすごく良いように思えた。タイヤの問題は何も起こらなかったし、僕らにとっては最高の一日だった」とコメントした。

 総合優勝6回で、今季もポイント首位のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)はフェルスタッペンと11秒326差の2位となり、ポールポジションから出たバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)は3位に終わった。

 ハミルトンは「すごく難しいレースだったが、レッドブルにおめでとうと言いたい。もちろん、こんなにひどく(タイヤに)ブリスターができるのは予想外だった」とコメント。ボッタスは「ポールスタートで3位は、個人的にはすごく不満」「理想的ではないし、僕らはチームとして眠っていたタイミングがあったと思う。作戦が理想にはほど遠かった」と話した。

 それでもハミルトンは、表彰台フィニッシュの回数を155回に伸ばしてミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の最多記録に並び、ポイント獲得レース数の記録も38大会連続に更新した。

 見事な走りを見せたフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)が4位に入り、レッドブルのアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)、レーシングポイント(Racing Point)のランス・ストロール(Lance Stroll)とニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)がこれに続いた。

 8位以下は、ルノー(Renault)のエステバン・オコン(Esteban Ocon)、マクラーレン(McLaren)のランド・ノリス(Lando Norris)、アルファタウリ(AlphaTauri)のダニール・クビアト(Daniil Kvyat)という順位になった。(c)AFP