【8月10日 AFP】(更新)ベラルーシで9日、大統領選の投票が行われ、国営テレビの出口調査によると、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が79.7%の得票率を獲得し、当選を確実にした。今回の選挙では、野党から出馬した主要対立候補のスベトラーナ・チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏(37)が長期政権を築いてきたルカシェンコ氏に歴史的挑戦を試み、緊迫した選挙戦が展開されていた。

 国営テレビの出口調査によれば、チハノフスカヤ氏は得票率6.8%を獲得し2位だった。

 チハノフスカヤ氏は、英語教師としての教育を受けた専業主婦でありながら、著名ブロガーの夫が政権に拘束され大統領選への出馬を禁じられたのを機に、ルカシェンコ氏の対立候補として予想外の選挙戦を展開した。チハノフスカヤ氏の選挙集会には数万人の支持者が集まり、9日、投票所では多くの有権者がチハノフスカヤ氏のトレードマークである白い腕輪を着けていた。

 チハノフスカヤ氏は当局が選挙結果を不正操作する機会を減らすために、支持者らに遅い時間に投票するよう呼び掛け。首都ミンスクなどの投票所では、投票終了前に長い列ができた。長蛇の列を「組織的な挑発」と呼んだ中央選管委員長のリディア・エルモシナ(Lidia Yermoshina)氏は、大半の投票所は予定通り午後8時(日本時間10日午前2時)に閉鎖されたが、順番を待つ有権者が投票できるよう、複数の投票所で投票時間を延長したと発表していた。

 野党側はこれまで、結果が不正操作されることを予想していると述べており、9日夜にはすでに抗議の声が上がった。(c)AFP