【8月8日 Xinhua News】中国科学院南海海洋研究所は6日、中沙群島総合科学調査事業の2020年度総合航海調査任務を先月末に完了したと発表した。今回の調査で、南中国海の島礁でオニヒトデの被害が拡大していることが確認されたという。

 今年の中沙群島総合科学調査は調査船3隻を派遣し、中沙大環礁、一統暗沙、神狐暗沙などの水域の地形、流体力、気象、化学、生態、生物などの調査・サンプル採集を実施し、中沙大環礁では水中サンゴ礁の地質ボーリング調査を行った。

 同科学調査事業の首席科学者、林強(Lin Qiang)氏は次のように説明した。中沙群島の生態環境、生物資源を把握し、海域の地形を詳細に描き出し、島礁の地層の特徴情報を正確に得るための基礎を固めた。今回、中沙大環礁海域で初めてオニヒトデが大量発生し、大環礁の北区域で大量のサンゴ礁が死んでいるのが見つかった。この3年間にオニヒトデの被害が南沙、西沙から中沙海域に広がったことが確認された。

 同科学調査事業は2018年末に正式にスタートした。昨年2回の航海で中沙大環礁などの海域の総合科学調査を実施。これまでに5回の航海調査が行われた。(c)Xinhua News/AFPBB News