【8月6日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は5日、現時点では来月の全仏オープンテニス(French Open 2020)に出場する意向であり、大会が予定通り開催されることを願っていると明かした。ナダルは前日、新型コロナウイルスへの懸念を理由に全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)欠場を発表していた。

 またナダルは全米について、前回王者の自身が出場せず、さらに複数のトップ選手が欠場する見込みの「特殊な状況」下で行われても、その価値は変わらないと見解を述べた。

 34歳のナダルは、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2020)の中止が発表された直後に全米欠場を明かした。欧州では新型コロナウイルスが再流行しており、9月27日に開幕する全仏を含め、各大会の開催に疑問符がつく状況となっている。

 自身のローラン・ギャロス(Roland Garros)最多優勝記録を更新する通算13勝目を目指すナダルは、大会が予定通り開催されると思うかと問われると、「そうなると信じている。自分の気持ちの中にあるし、そのために準備をしている」と答えた。

「だが、この数週間で状況が少し悪くなってきているのは事実なので、われわれは大会を待たなければならないし、あらゆる物事の推移を見守らなければならない。だが状況が許せば出場する意向だし、そうなることを願っている」

 女子世界ランキング1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)も全米欠場を選択しており、今年は男女共に出場選手リストのスケールが小さくなるのは避けられないようにみえる。

 なお、現時点で女子ではセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)、男子ではノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)といった選手が出場する予定となっている。

「それでも大きな大会。四大大会(グランドスラム)だ」と話したナダルは、「自分がプレーしないからといって大したことない大会だと言うほど傲慢(ごうまん)ではない。ビッグネームが出場する」と続けた。

「もちろん特殊な状況下で開催されるが、それでもグランドスラムであり、優勝者はグランドスラムの覇者だ。多くの重要な選手が行かないという特別な状況で行われるのも事実だが」

 そしてナダルは、「自分の発言は波紋を呼ぶ可能性があるので、(出場するのは)正しい決断かどうか言及するのは難しい。ある選手にとっては正しいし、他の選手にとってはそうではないということ」と付け加えた。(c)AFP/Thomas ALLNUTT