【8月6日 Xinhua News】米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)のクラウドサービス「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」チャイナ・リージョンの顧凡(Gu Fan)クラウドサービス商品マネジメント総経理はこのほど、中国のクラウドコンピューティング市場の急成長を受け、AWSは新しいサービス・機能の中国導入を進めており、2020年上半期(1~6月)だけでも150件以上導入していることを明らかにした。

 中国信息通信研究院が発表した最新の「クラウドコンピューティング発展白書」によれば、2017~19年、中国のパブリッククラウド市場規模は264億8千万元(1元=約15円)から689億3千万元に増え、伸び率は18年が65・2%、19年が57・6%に上った。23年の市場規模は2307億4千万元になる見通しで、19年の3倍強に相当する。

 顧氏は、AWSが中国の企業・機関のイノベーションを支援するには、AWSクラウドサービス商品・機能の中国導入を加速させることが非常に肝心だと指摘した。大部分がサービス・機能の簡単な現地化開発により、中国で導入可能だが、さらに調整が必要なサービスもあるという。いずれの場合も、AWSは中国顧客のニーズに対応し、迅速に世界のサービス・機能を中国に導入する意向だ。

 中国では企業データが爆発的に増え、ビッグデータの処理・分析需要が非常にひっ迫している。こうした企業顧客のニーズに応じ、AWSは20年上半期、中国で、サーバーレスのインタラクティブなクエリサービス「Amazon Athena」や、分析用データ抽出、変換、ロード(ETL)のためのサーバーレスサービス「AWS Glue」のほか、ストリーミングデータサービス「Amazon MSK」の提供も始めた。また、コンテナ分野では「Amazon EKS」も始め、コンテナのオーケストレーションツールである「Kubernetes」の管理・運営・メンテナンスを簡便化している。(c)Xinhua News/AFPBB News