■双極性障害は自分の強み

 芸術家や作家、音楽家には双極性障害が多いと考えられている。「タッチト・ウィズ・ファイア(原題:Touched with Fire)」と題した書籍はまさにこのことをテーマにしている。

 歴史上の人物でこの病気を患っていた可能性があるのはビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)だ。

 サリバン氏は、「創造的な人々は独特な思考をしがちで、それには感情の激しい変動を伴う」と説明する。

「そのような感受性の能力が脳の制御系に影響し、そのせいで気分障害を受けやすいのかもしれない」

 しかし、双極性障害の患者の一部には、自分の状態を強みと見なしている人もいる。

 バーディック氏はこう話した。「さまざまな病気別の患者グループに、もし自分の病気が消えるボタンを押せるとしたら、そのボタンを押しますかと質問したところ」「ボタンを押さないと答えた唯一のグループは双極性障害の患者だった」という。(c)AFP/Issam AHMED