【8月4日 People’s Daily】中国で7月20日、約半年ぶりに映画館の上映が再開した。新型コロナウイルスの感染リスクが低い地域に限定され、上映館は通常の5%程度の約8600か所。「入場率は30%以下」という規制のもと販売されたチケットは13.8万枚で、昨年7月20日の691.3万枚に比べると2%にも満たない。それでも、笑顔で映画館を訪れた観客の姿は映画業界に大きな喜びと自信を与えた。中国の映画業界は新たな第一歩を踏んだ。

 20日は話題の新作「初めての別れ(第一次的離別)」が3000館近くで上映されたほか、昨年の国内興行収入1位だったアニメ作品「ナーザ(哪吒之魔童降世)」、2位のSF作品「流転の地球(流浪地球)」などの国産映画や、米国映画のヒット作などが上映された。

 四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)の朱婷婷(Zhu Tingting)さんは上映再開のニュースを聞き、喜びの声を上げた。「7歳の子どもが映画が見られると聞いて興奮していて、家族で一緒に行きます。今年初めから上映されなかった作品が一挙に上映されるので、どれを見るか悩むほどです」と話す。

 江西省(Jiangxi)撫州市(Fuzhou)のシネコン「中影国際影城」は4つのスクリーンで映画を26回上映。支配人の胡晨暉(Hu Chenhui)さんは「まずは多くの観客に再び足を運んでもらうため、今日は主に過去のヒット作品を上映し、夏休みの学生らはサービスで無料としました」と言う。山東省(Shangdong)青島市(Qingdao)の映画館「利群集団華芸影院」では、午後7時半の「初めての別れ」のチケットが入場率30%の上限に達する売れ行きだった。

 再開した映画館では、感染防止策を徹底している。チケットはすべてインターネットで名前を登録して事前予約し、「無接触販売方式」を採用している。観客はマスク着用が義務で体温測定をして入場し、座席は前後左右1メートルの距離を取るようにしている。飲食物の販売も、座席での飲食も禁止されている。

 多くの制限付きでの上映再開だが、映画業界の人々の表情は明るい。新型コロナウイルスが拡大していた期間の調査で、「早く映画館で映画を見たい」と回答した人は80%を超えていた。中国映画批評学会の饒曙光(Rao Shuguang)会長は「インターネットでも映画を見られるようになったが、映画館にとってかわるものではない。最先端の撮影技術や作品の雰囲気を味わうなら、やはり映画館の大スクリーンだ」と強調する。最近は毎年、国内の興行収入を更新していた中国の映画業界が、徐々に活気を取り戻している。(c)People's Daily/AFPBB News