【8月4日 CNS】食用キノコの産地・中国雲南省(Yunnan)で「2020年雲南第1回マツタケ取引大会」が1日から始まった。新型コロナウイルスの影響でマツタケ輸出が打撃を受ける中、国内取引を活性化させる狙い。11月30日まで開催する。

 大会は雲南省商務局が主催し、雲南省マツタケ商会などが運営。雲南省の20社以上の輸出企業が1級レベルと2級レベルのマツタケを販売している。マツタケ入り湯包(小籠包より大きくスープの多い食べ物)、干しマツタケ、冷凍マツタケなどの商品も並ぶ。全国各地から300以上のバイヤーや企業も取引大会に参加する予定だ。

 雲南省は年間を通して温暖で、高地の気候と山間部の自然環境により食用キノコが豊富。中でも高級品のマツタケは日本や韓国などに輸出され、ピーク時は収穫量の90%が輸出されている。「マツタケ産業」は雲南省の約60万戸の農家と100万戸以上の貧困世帯の収入を支えている。

 しかし今年に入り新型コロナウイルスが世界中に広がり、国際便の大幅削減や市場の不透明性からマツタケ輸出は大打撃を受けた。そこでマツタケを国内販売に転化しようと、行政や企業、団体が合同で取引大会を開いた。マツタケは輸出用と同じ基準に基づいて品質を確保し、国内市場に広めていく考えだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News