【8月3日 AFP】インド北部パンジャブ(Punjab)州で有毒な密造酒により多数の犠牲者が出ている問題で、地元当局者や現地メディアによると死者数は2日、さらに増えて98人となった。PTI通信(Press Trust of India)は、警察がこれまでに25人を逮捕したと報じた。

 インドでは違法な蒸留所で製造された酒が、貧困層にも手が届く1リットル当たり10ルピー(約14円)ほどの低価格で販売され、毎年数百人が中毒症状で死亡している。

 インドの酒類販売協会によると、全国で消費される年間推計50億リットルのアルコールのうち40%は違法に製造されたものだという。

 密造酒は、製造過程でアルコール濃度を高めるため、凍結防止剤として使用されるメタノールを添加することが多い。メタノールは人体への毒性が非常に高く、摂取すると失明や肝障害を引き起こすほか、摂取量によっては命を落とすこともある。

 映像は密造酒を飲んだ人々が搬送されたパンジャブ州バタラ(Batala)の病院や、密造酒を飲んで死亡した人々の遺族。7月31日撮影。(c)AFP