■生き残るのはテクノロジー企業と製薬会社

 食品会社は吉凶混合だ。一部企業は当初、買いだめをする世帯が増えたことで収益を上げたが、レストラン業者に仕入れを行う企業は大きな損害を被った。

 テクノロジー企業や製薬会社は危機をうまく切り抜けており、ニュー・ノーマル(新たな日常)の中で生き残るのに最適な位置に就けているとみられる。

 先のスブラン氏は、「今回の危機は、経済成長の真のけん引役を明らかにしている。知識経済、デジタル経済だ」と語る。

 韓国の電機大手サムスン電子(Samsung Electronics)はコロナ禍をものともせず、第2四半期に純利益の増加を発表。メモリーチップへの強力な需要が、新型ウイルスの流行がスマートフォンの売り上げに及ぼした影響を上回り、純利益は前年比7.3%上昇した。

「コロナ危機は適者生存を促す。及ぼす影響は国や部門によってばらばらだ」とスブラン氏は指摘。コロナ危機は、経済活動に対する最初の衝撃に続いて、「各部門の収益が低下して停滞した経営環境への調整を余儀なくされる」という「二重の引き金」になりかねないと警告した。(c)AFP/Julien GIRAULT