【8月3日 Xinhua News】中国電子商取引(EC)大手アリババグループ(Alibaba Group)傘下の阿里雲(アリババクラウド)は7月31日、江蘇省(Jiangsu)南通市(Nantong)、浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)ウランチャブ市に建設していたクラウドコンピューティングのスーパーデータセンターが落成したと発表した。

 順次運用を開始し、計100万台以上のサーバーを稼働させる予定。京津冀(北京市・天津市・河北省)や上海市を中心とする長江デルタ、粤港澳(広東省・香港・マカオ)などの地域をカバーし、新型インフラの建設を加速させる。河北省(Hebei)張北県(Zhangbei)と広東省(Guangdong)河源市(Heyuan)でも既に稼働しており、中国本土ではこれで計5カ所となった。

 アリババIDC研究開発事業部を率いる高山淵(Gao Shanyuan)氏によると、スーパーデータセンターでは同社傘下の「達摩院(DAMO)」や「平頭哥半導体(T-Head)」などが開発した最新の研究成果を応用しており、従来型のデータセンターに比べ、規模、計算能力、省エネ、インテリジェント化が一段と進んでいる。将来的には中国本土で10カ所以上展開する方針。既存の5カ所については、自社開発した第3世代クラウドサーバー「神竜(X-Dragon)」やAIチップ「含光800」を活用し、世界をリードする性能を備えると説明した。

 アリババクラウドは4月、今後3年で2千億元(1元=約15円)を投じ、クラウドOSやサーバーなど重要コア技術の研究開発やデータセンターの建設に力を入れると発表している。(c)Xinhua News/AFPBB News