【8月1日 AFP】ドイツ代表として2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で優勝を果たしたベネディクト・ヘベデス(Benedikt Hoewedes)が31日、家庭の事情により32歳で現役引退すると発表した。

 DFとして同国代表44キャップを誇るヘベデスは、優勝を飾ったブラジルW杯では全試合にフル出場した。

 ヘベデスは、ドイツ・ブンデスリーガ1部のシャルケ04(Schalke04)では330試合以上プレーし、17-18シーズンにイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)にレンタル移籍で加入した後、ロシア・プレミアリーグのロコモティフ・モスクワ(Lokomotiv Moscow)で2シーズンを過ごした。ロコモティフは6月、ヘベデスの契約解除に合意していた。

 この日発売された独誌シュピーゲル(Der Spiegel)でヘベデスは、「先日まで妻と息子とキャンピングカーに乗って南仏に出掛けていた」「自分の横で息子を見ていられたことがどれほど幸せかに気づいたんだ。サッカーが取るに足らないことに思えた」と語った。

「息子は1歳9か月で、自分はモスクワでの時間を楽しむことはできなかった。それに耐えなければならなかった」

「満員のスタジアムでのプレーをあきらめることを思い切るのは難しい。コロナウイルスや無観客試合のあったこの時期は、前触れだったのかもしれない」

 またヘベデスはサッカー界の「残酷」な変化について批判し、「ファンからどんどん遠ざかっている」と語った。

 2週間前には同じく元ドイツ代表のアンドレ・シュールレ(Andre Schuerrle)が29歳という若さで現役引退を表明しており、2014年ブラジルW杯優勝メンバーの現役引退は、ヘベデスが7人目となった。(c)AFP