ヒュルケンベルグ、F1復帰までの24時間は「クレイジーでワイルド」
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【8月1日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のシートを失っていたドイツ人ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)は31日、今週末の今季第4戦英国GP(British Grand Prix 2020)で一夜にしてF1復帰を果たすことになった激動の24時間について、「特別であり、クレイジーでワイルドだった」と振り返った。
2019年シーズン限りでルノー(Renault)から放出され、F1でのキャリアは終わったかに思われていたヒュルケンベルグは、新型コロナウイルスの検査で陽性となったセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)の代役として、レーシングポイント(Racing Point)から招集を受けた。
うだるような暑さとなった英シルバーストーン(Silverstone Race Circuit)でフリー走行に臨んだヒュルケンベルグは、「昨日(30日)の夕方4時半に電話を受けた」とすると、「飛行機でここに来て、午前2時までシートを合わせていた」と明かした。
「それからけさ8時にシミュレーターを1時間こなして、ちょっとした準備作業を行った。だから、あっという間の夜だったけれど、すべてその価値があった」「この24時間は少しばかり特別だったし、クレイジーでワイルドだった」
ヒュルケンベルグはまた、思いがけない招集で慌ただしくなった準備をこなしてくれたレーシングポイントのスタッフに感謝し、「チームが素晴らしい努力をしてくれた」「彼らに感謝したい。マシンを自分に合わせるために夜勤スタッフが素晴らしい仕事をしてくれたし、すごく快適だった!」とコメントした。
独ニュルブルクリンク(Nurburgring)でスーパーGT(Super GT)のテストに参加する予定だったヒュルケンベルグは、その計画を放棄してレーシングポイントのオファーを受け、シルバーストーンに飛んだ。
午後には気温が35度に達したほか、激しい横風が吹き荒れた高速サーキットで2回のセッションを終えた後、ヒュルケンベルグは身体的な緊張感があったことを認め、「Gフォースだ」「これに慣れるのは難しい。なぜなら、かなり独特で特別なものだからだ。自分の体調がそれなりに整っていたとしても、この種のGフォースに関しては、特にこうした高速サーキットや気温35度の中では、数日間はそう感じるだろう」と語った。
「それに英国で最も暑い日になった。そう、すべてが自分にとって最高だったね」
ヒュルケンベルグはこの日のフリー走行で1回目に9位、2回目には7位を記録。しかし、2回目のセッションでは、トップタイムをマークしたチームメートのランス・ストロール(Lance Stroll)から約0.6秒遅れとなっていた。(c)AFP