【8月1日 AFP】香港警察は、国家安全維持法(国安法)に違反した疑いで、中国国外に逃れた民主活動家6人の逮捕を命じた。国営の中国中央テレビ(CCTV)が7月31日夜、報じた。香港警察はコメントを拒否している。

 6人の中には、最近香港から英国に渡った著名な若手民主活動家、羅冠聡(ネイサン・ロー、Nathan Law)氏(27)が含まれる。羅氏はフェイスブック(Facebook)への投稿で、自身の唯一の「罪」は「香港への愛情がありすぎる」ことだとコメントした。

 中国政府が約1か月前に香港に国家安全維持法を導入して以降、香港では民主化運動に対する締め付けが加速。国安法は、政権の転覆や国家分裂、テロ、外国勢力との結託に対し最高で終身刑を科すことを定めたものだが、反体制派の声を抑え込み、特定の政治的見解を犯罪とするものだと批判されている。

 香港警察が域外適用の可能な国安法を用いて国外の活動家拘束に動いたのは今回が初めて。CCTVによると、6人には「国家分裂の扇動と外国勢力との結託」の容疑が掛けられている。一方、香港警察はAFPの電子メール取材に対し「メディア報道についてはコメントしない」と回答した。(c)AFP